2019/05/19

立候補届

以前、一部の方に部分的に公開した学部長選挙の立候補届です。
2018年1月17日
人事委員会委員長 ○○○殿
○○ ○

○○大学○○学部 学部長選挙立候補届

大学が極めて危機的状況にあるなか本学組織を存続させていくためには、次の学部長には改革を確実に実行する強い意思とその裏づけとなる豊富な経験と能力が不可欠です。
 私は情報通信技術(ICT)を活用した教育とアクティブラーニングの実施のために教育開発担当教員として採用されましたが、広報委員会にも参加するとともに情報戦略会議の設置とICTを活用した教育と運営を推進してきました。また再建計画検討委員会のワーキンググループ長として計画案の作成に携わってきました。さらに25年間の大学教員としての活動の多くは大学全体の業務に費やしており、国立と私立、規模の差異はあれ、これまでの経験を十分活かせると確信しています。
 学部長の役割は学部の校務をつかさどることであり、必ずしも理事や評議員に選任されるわけではありません。しかしながら法人経営会議の一員として経営に関与する審議に参画する機会を得ます。私が学部長に就任しましたら、これまで以上に教職員協働による自由闊達な意見交換、思慮深い検討、迅速な決断、着実な執行を目指す所存です。
 とはいえ私の本学での経験はわずか9ヶ月弱です。ですから本学での経験豊富な教職員の協力が必要不可欠であることは言うまでもありません。
 学部長の任期は2年間ですが、新コースの設置とその主要科目の多くを担当することになるからには在任期間の残り4年間余りを本学で費やす決意でもあることを申し添えます。
(本文600字) 

志望動機

以前、一部の方に部分的に公開した九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻(ビジネススクール)の願書です(2017年9月作成)。

志望理由

志望の動機となったのは、大学経営に必要な組織経営に関する知識を身につけるとともに、自分の専門領域である情報工学と教育工学に経営学を追加したいからである。
 三年間の企業勤務と二十五年間の国立大学勤務の後、一身上の都合により昨年三月に早期退職した。その後約一年間の無職生活の後、縁あって今年の五月から現職の私立大学に勤務している。
 勤務先での私の役割は、eラーニングやアクティブラーニング等の多くの大学でかなり前から実施されている教育方法を新たに導入することであり、教育開発担当教員の名で採用された。大学の経営状況が危機的であることは公開されている財務状況から理解していたが、着任してみると想像をはるかに上回るものであった。
 求められた役割から、学内にある委員会の中から情報システム小委員会、FD委員会、広報委員会の委員になることを希望したものの、情報通信技術を大学の教育・研究・運営に活用するには学内のほとんどの委員会に関与することが必要だと感じた。しかしながらすべての委員会に属するわけにもいかないため、学長、学部長、主な委員会の長から構成される情報戦略会議を設置した(当初委員会にする予定だったが、事務担当者の割当、委員会細則の制定、委員長手当といった理由から会議という位置づけになった)。
 eラーニングの実施よりもまずは学生獲得が喫緊の課題であると理解し、学生数を増やすためには魅力的な教育活動は当然のことながら学生確保のために母集団を増やすことであると感じた。そのためにeラーニング実施の延長として通信制課程の設置を第一回目の情報戦略会議で提案したところ実施に向けて継続調査となった。
 しかしながら通信制課程の設置には準備期間を考えると最低四年間は要する。それまで持ち堪えられないと感じ次の会議ですぐに実現可能な新コースの設置を提案した。新コースの設置は文部科学省には届け出だけで済み、年内の届け出であれば来年度からの設置が可能であること、パンフレットへ記載はできないものの入学試験要項はそのまま使用できること、教員は増員せずに当面私一人が担当すること、受験者は増えても減ることはない(他の要因を除く)等、コストやリスクが低いけれども効果は見込めると主張したが否定的な意見が多数だった。
 確固たる知識や信念をもって主張できる自信がないもどかしさを感じて経営について学ぼうと思ったのが志望の理由である。

学習の目的

志望理由でも記述したように、大学経営についての知識や判断力を身につけるために、組織経営、特に大学経営について学びたい。また、今後新コースの設置に向けて、経営学、特に情報工学との境界点について自分自身の研究領域を広げていきたいと考えている。
 残念ながら貴専攻には大学経営に関する授業や専門にする教員はいないが、大学説明会で貴専攻の教員に相談したところ、貴専攻に大学の教職員が在籍したこともあり、また大学経営の専門家はいないものの貴専攻で経営学について学習することは十分意義があるということで、貴専攻に入学するという選択は間違っていないと心強い回答をいただいた。  修士論文の題目はまだ熟考していないが、大学経営に関することか、組織経営による情報戦略のいずれかを考えている。後者を選択した場合の研究の動機や背景は以下のようなものを考えている。
 『現代社会においては、情報システムを用いた諸活動により大量のデータ(いわゆるビッグデータ)が日々蓄積されている。ビッグデータに基づいた戦略立案や意思決定は社会活動において重要と考えられているものの、その分析方法や活用方法は十分には確立されておらず専門的知識を有する人材の育成が急務である。また人工知能(AI, Artificial Intelligence)の進展により将来消滅する職業があると不安視されているが、AIによる無からの学習はほとんど不可能であり、また実現できたとしても非効率であるため、専門家のもつ高度な知識と経験の一部を事前にAIに学習させなければならない。そのためには今後もより高度な経営の専門家の育成が引き続き必要である。』
経営に関する学習経験や専門知識は皆無であるため、まずは学部レベルの知識を入学までの半年間で身につけて、貴専攻に入学後も継続して学習する予定である。そのための一つの方法として今年度秋から放送大学に入学予定で、特に経営学の基礎を学習する計画である。
 学習時間の確保については、片道の通勤時間約二時間のうち一時間は電車内に着席して落ち着ける時間が確保できるので、貴専攻での学習のために時間に費やすつもりである。

将来の活動計画

志望理由と学習の目的でも述べたように、(1)現在勤務している大学の経営への関与、(2)現在勤務している大学での新コースの設置と授業担当、(3)情報戦略経営分野の研究、そして消極的ではあるが(4)経営に関する授業を担当する準備、である。

(1) 大学の経営への関与

現在の法人の規程では、理事会を構成するメンバーは、大学からは学長、学部長、事務局長である。また評議委員は、それに加えて教務部長、学生部長、情報メディアセンター長である。この中で私が就任できる見込みがあるのは情報メディアセンター長である。まずは情報メディアセンターになることを目指し、大学の経営に携わっていく。
 またつい先日学外の委員を含む再生計画委員会が設置され、その下に複数のワーキンググループが置かれ、その一つの長として就任することになった。委員会は今年度中の時限つきであり、ワーキンググループの活動は年内のものである。そのため貴専攻修了後の成果は活かせないが、大学が存続するにせよ他大学と合併するにせよ、大学経営に関与できないにせよ、貴専攻で学習したことは大学教員としての将来に活かせると信じている。

(2) 新コースの設置と授業担当

来年度の新コース設置は実現できなかったが、再来年度の設置に向けて今後活動していく。再来年度開設が実現した場合、専門の授業は二年次からであるので、修了後の成果をもとに授業を構成していく。想定している授業は、情報システム論、情報セキュリティ論、人工知能論、データサイエンス、情報戦略論、等であるが、いずれの科目にも経営学の視点を取り入れていく。

(3) 情報戦略経営分野の研究

現在の専門である情報工学と教育工学に経営学の知見を取れ入れ、情報戦略経営という分野での研究も進めたいと考えている。具体的な課題は現時点で具体化していないが、貴専攻で学ぶ中でみつけていきたいと考えている。

(4) 経営に関する授業を担当する準備

これは消極的なことで現実にならないでほしいのだが、所属大学が閉鎖という道を選択した場合、他大学へ離れていく教員が大半だと予想される。しかしながら、大学が存続している間は、学生の教員を軽んじてはならない。そのためにも主な授業科目である経営に関する授業を担当できるように準備をしておきたい。

社会体験記録

初めての社会体験は、大学院修士課程修了後に民間企業(電機メーカー)への三年間の勤務である。そこでは商業用端末のソフトウェア開発のとりまとめ(実際の開発は関連会社が行う)であった。入社にあたり事前に(1)の資格を取得した。
 その後国立大学に転職した。教務事務や入学試験の電算処理を担当する部署であり、学生時代からの情報科学・情報工学の研究に携わった。組織改編により情報通信技術を利用した教育支援に携わることになり、教育支援事業室の長として学内の教育環境の整備と改善に従事した。研究も業務に関係する教育工学に移行した。教育工学の分野では、情報工学だけでなく、教育学、心理学、学習科学等、これまでにない知識の修得が必要であった。学内だけでなく、学会の委員、情報通信技術により高等教育機関の教育・研究・経営を高度化するための協議会の設立とその第一回目の年次大会の実行委員長、オープンエデュケーション等、他大学の教職員とも関わり多くのことを体験する中で、組織運営の重要さと困難さを感じた。
 病気により退職を意識した頃から、大学教員は自分の能力を客観的に示すものは研究業績以外に何もないと認識し、いくつかの資格((2)と(3))を取得した。また退職後eコマース系の企業への就職も検討したので、(4)と(5)の資格を取得した。
 現在の私立大学への再就職後、自分の専攻分野と勤務先の教育にも関連する資格(6)の取得と、自分の専攻に関わる資格(7)の取得をめざしているところである。
 これまで社会体験を通じて感じたことは、自分自身や所属している組織に必要なことは常に自ら学んでいく必要があるということである。またいくら知識や技術を身につけても、それを客観的に示す指標がなければ他者には理解してもらえないということである。

資格

(1) 情報処理技術者試験 第一種情報処理技術者
(2) 情報処理技術者試験 応用情報技術者
(3) 公益財団法人画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)
 Webデザイナー検定エキスパート
 マルチメディア検定エキスパート
 CGクリエーター検定ベーシック
 画像処理エンジニア検定ベーシック
(4) 公益財団法人実務技能検定協会 秘書技能検定2級
(5) 商工会議所 リテールマーケティング(販売士)2級
(6) 一般社団法人日本医療情報学会 医療情報技師(10月合否決定)
(7) 情報処理技術者試験情報 処理安全確保支援士(10月受験予定)